Macでの起動ボリュームの暗号化(FileVault)はシステム環境設定から簡単に(ディスクの内容を消去せずに起動中に)行えますが、外付けHDD等、その他のボリュームはそうもいきません。一見、Finderの右クリックメニューにそれっぽい項目がありますが、Mojave(?)以降では甘い罠です。APFSに強制変換されます。片道切符の島流しです。Mac OS X拡張のままにしたいならやめましょう。
かといって、ディスクユーティリティからではディスクの初期化を迫られます。HFS+のまま暗号化する方法はないのでしょうか? ありました。
ターミナルから以下のコマンドを実行してください。
$ diskutil cs convert /Volumes/volumename -passphrase
New passphrase for converted volume: ←パスワードを入力
Confirm new passphrase: ←もう一度パスワードを入力
物理ボリュームからCore Storageボリュームに変換するコマンドです。元々、FileVaultはCore Storage技術を利用したものですので問題ありません。-passphrase
オプションをつけることで暗号化が可能です。
コマンドはすぐに終了しますが、暗号化はバックグラウンドで進行します。進捗状況はわかりませんが、Finderの右クリックメニューに「“ボリューム名”を暗号化中…」と表示されるので暗号化が終わったかどうかはわかります。もちろん、この間ディスクは普通に使用できます。
初期化せずに暗号化解除も可能です。以下のコマンドを使ってください。
$ diskutil cs revert /Volumes/volumename
スーパーユーザ権限必要だったかな? 弾かれたら頭にsudo
をつけてみてください。もしかしたら-passphrase
も必要かも。すいません、うろ覚えで。
ところで、外付けHDDの暗号化ではFileVaultというネーミングは出てきません。おそらく、方式としては同じものだと思いますが、起動ディスクの暗号化に対してFileVaultという名前をAppleが付けたということなのでしょう。